「FP2級に合格するには、何時間くらい勉強すればいい?」
「100時間でも合格できる?」
「仕事をしながらなら、何か月前から、1日何時間くらい勉強すればいい?」
FP2級を受験すると決めたら、次に気になるのが必要な勉強時間とその使い方ではないでしょうか。
結論からいうと、FP2級は100〜200時間程度をひとつの目安として考えるとよいでしょう。
ただし、大切なのは「合計時間」だけではありません。どの分野に何時間かけるか、1週間をどう組み立てるか、過去問を何周するかまで決めて初めて、実際に使える学習計画になります。
私はFP3級、FP2級、FP1級と取得し、現在は金融機関で後輩のFP2級学習サポートも行っています。この記事では、単なる「合計時間の目安」にとどまらず、分野別の時間配分・週間スケジュール・演習量・進捗管理まで、実際に計画を立てられるレベルまで掘り下げて解説します。
FP2級そのものの難易度や3級との違いについては、別記事「FP2級のレベルってどのくらい?」で詳しく解説していますので、そちらもあわせてご覧ください。
1. 結論|FP2級の勉強時間は100〜200時間が目安
必要な時間はスタート地点によってかなり変わります。
| スタート地点 | 勉強時間の目安 |
|---|---|
| FP3級合格直後 | 60〜100時間程度 |
| 金融・保険・不動産などの実務経験あり | 60〜100時間程度 |
| 一般的な社会人 | 100〜150時間程度 |
| 3級から時間が空いている | 150時間以上 |
| 初学者・勉強に苦手意識がある | 150〜200時間以上 |
ここから先は、この「合計時間」をどう中身に落とし込むかを具体的に見ていきます。
2. 学科と実技、時間配分はどう分ける?
FP2級は学科試験(60問・120分)と実技試験(40問・90分、記述式に近い事例問題)の両方に合格する必要があります。
配分の考え方はシンプルです。
- 学科の勉強がベース:6分野の知識・計算の土台は学科対策でほぼ作られる
- 実技は「事例形式に慣れる」時間:知識はあっても、長文の事例から必要な数字を拾う練習をしないと失点しやすい
目安としては、
| 期間 | 学科:実技の時間配分 |
|---|---|
| 学習前半(最初の6〜7割) | 学科9:実技1 |
| 学習後半(残り3〜4割) | 学科6:実技4 |
前半で知識を固め、後半に実技演習の比重を上げていくイメージです。実技だけを別物として最初から並行するより、この方が効率的です。
3. 6分野別の時間配分の目安
150時間を想定した場合の、分野別・工程別(インプットとアウトプット)の時間配分イメージです。
| 分野 | 時間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ライフプランニングと資金計画 | 15時間 | 生活実感があり理解しやすい |
| リスク管理(保険) | 15時間 | 用語に慣れれば得点源になりやすい |
| 金融資産運用 | 25時間 | 計算パターンが限られ、演習量で伸びる |
| タックスプランニング | 30時間 | 苦手にする人が多く、厚めに配分 |
| 不動産 | 25時間 | 法令用語に慣れるまで時間がかかる |
| 相続・事業承継 | 20時間 | パターン学習で得点源にしやすい |
| 総復習・模試・実技演習 | 20時間 | 直前期にまとめて確保 |
ポイントは、6分野を均等に割らないことです。 タックスプランニングと不動産は「わかったつもり」になりやすい分野なので、他より多めに時間を確保しておくと、直前期に慌てずに済みます。得意分野(相続・金融資産運用)は、パターンさえつかめば時間対効果が高いので、早めに得点源として仕上げてしまうのがおすすめです。
4. 週間タイムテーブルの具体例
「1日◯時間」より「1週間で◯時間」で考えるのがおすすめ、という考え方は変わりません。ここでは、実際に組みやすい時間帯まで落とし込みます。
平日(例:会社員)
| 時間帯 | 内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 通勤中(電車・バス) | 一問一答アプリ、音声講義 | 20〜30分 |
| 昼休み | スマホで3〜5問だけ解く | 10〜15分 |
| 夜(帰宅後) | テキスト+問題演習 | 30〜40分 |
→ 平日合計:1日約1時間、週5日で約5時間
休日
| 時間帯 | 内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 午前 | まとまった問題演習(新しい範囲) | 2時間 |
| 午後 | 間違えた問題の復習・実技演習 | 1時間 |
→ 土日で約6時間
週合計:約11時間 → 150時間なら約14週間(3か月半程度)
このように時間帯ごとに「何をやるか」まで先に決めておくと、「今日は疲れたから何もやらない」ではなく、「通勤中の一問一答だけはやる」という最低ラインを保ちやすくなります。
5. 過去問・問題集は「何年分」「何周」解くべきか
これは勉強時間と同じくらい質問の多いポイントですが、意外と語られません。目安は次の通りです。
- 過去問(本試験形式):直近3〜5回分
- 周回数:合計3周が目安
3周の中身は、こう変えるのがおすすめです。
- 1周目(分野別):テキストと並行し、分野ごとに時間を区切らず解く。正答率は気にしなくてOK
- 2周目(本番形式):時間を計って通しで解く。本番と同じ制限時間の感覚をつかむ
- 3周目(間違い直し):1・2周目で間違えた問題「だけ」を解き直す。すでに解ける問題は飛ばす
3周目を「全問解き直す」のではなく「間違えた問題だけ」にすることで、限られた時間を最も伸びしろのある部分に集中させられます。
6. 模試・答練の使いどころ
模試や予想問題集は、次のタイミングで使うと効果的です。
- 試験3〜4週間前に1回:現時点での実力と弱点分野を可視化する
- 試験1〜2週間前にもう1回:弱点補強の成果を確認する
模試を「何度も受けて慣れる」ためのものと考えるより、「今の自分の弱点はどこか」を定期的に測るための健康診断と考えると、時間を使いすぎずに済みます。模試の結果、正答率が6割を大きく下回る分野があれば、残りの期間はその分野に時間を再配分しましょう。
7. 直前1週間の過ごし方
直前期にありがちな失敗は、「不安になって新しい教材に手を出す」ことです。直前1週間は、次の3つに絞るのがおすすめです。
- 新しい範囲・新しい教材には手を出さない
- 間違いノート(間違えた問題だけをまとめたもの)を2〜3周する
- 睡眠時間を削ってまで詰め込まない(体調不良での受験失敗を避ける)
特に③は見落とされがちですが、直前に詰め込んだ知識より、当日頭が働く状態で受験できるかの方が得点に直結します。
8. 勉強時間を記録・可視化する方法
「なんとなく勉強した」を避けるために、時間と正答率は簡単でいいので記録しておくことをおすすめします。
- 時間の記録:スマホの学習記録アプリ、カレンダーアプリのメモ欄、手帳への一行メモなど、続けやすい方法でOK
- 正答率の記録:分野ごとに「解いた問題数/正解数」をメモしておくと、模試を受けなくても弱点分野が見えてくる
記録の目的は「頑張った証拠を残す」ことではなく、「どの分野に、あとどれくらい時間を投資すべきか」を判断する材料にすることです。凝ったツールを探すより、続けられる方法を選びましょう。
9. 勉強時間が足りないと感じたときの対処法
計画通りに進まないことは珍しくありません。そんなときは、次の順で対処しましょう。
- 分野の優先順位をつけ直す:出題数が多く得点源にしやすい分野(タックス・不動産・相続)を優先し、出題数が少ない分野は最低限に絞る
- インプットを減らし、演習中心に切り替える:残り時間が少ないほど「読む」より「解く」の比率を上げる
- それでも直前の模試で正答率が5割を大きく下回る場合は、受験延期も選択肢に入れる:無理に受けて不合格になるより、次回に照準を合わせ直す方が、結果的に時間を無駄にしません
10. モチベーションが続かないときの工夫
FPは範囲が広いため、途中で息切れしやすい資格でもあります。
- 小さな達成を可視化する:「今週は5時間勉強できた」「タックスの正答率が5割→7割に上がった」など、数字で見える成果を意識する
- 一人で抱え込まない:SNSやコミュニティで同じ時期に受験する人とゆるくつながる、通信講座を使うなど、続けやすい環境を選ぶのも有効
- 完璧を目指さない:合格ラインは6割です。満点を目指す勉強法は、モチベーションの消耗が大きい割に得点効率が悪くなりがちです
11. 勉強時間を無駄にしない基本原則|「読む」より「解く」
ここまで具体的な時間配分を見てきましたが、根底にある考え方は変わりません。
同じ100時間でも、テキストを読むだけの100時間と、問題を解いて間違えたところを復習する100時間では、得点力がまったく違います。
おすすめの流れは、
テキストで理解する → 問題を解く → 間違える → 解説を読む → 必要なところだけテキストに戻る
です。最初からテキストを完璧に覚えようとすると、範囲の広さゆえに、最後まで読んだ頃には最初の内容を忘れてしまいます。問題を解くことで「分かっている」「分かっていない」が明確になり、勉強する必要がないところに時間を使わずに済みます。
FP2級の勉強時間についてよくある質問
Q. FP2級は100時間で合格できますか?
可能です。特にFP3級合格直後の人や実務経験者なら、100時間以内で合格圏に到達する可能性もあります。初学者の場合は100時間にこだわらず、分野別の正答率を見ながら時間を調整しましょう。
Q. 過去問は何年分やればいいですか?
直近3〜5回分を、分野別→本番形式→間違い直しの順で合計3周するのが目安です。
Q. 模試はいつ受けるべきですか?
試験3〜4週間前に1回、弱点補強後に試験1〜2週間前でもう1回受けるのがおすすめです。
Q. 直前期に新しい問題集に手を出してもいいですか?
おすすめしません。直前1週間は、これまで間違えた問題の復習に絞る方が得点に直結します。
Q. FP2級は働きながらでも取れますか?
十分可能です。平日は通勤時間・昼休み・帰宅後の合計1時間程度、休日に3時間程度確保できれば、3〜4か月で150時間程度に到達できます。
まとめ|FP2級は「合計時間」より「中身の設計」で決まる
FP2級の勉強時間は、100〜200時間程度がひとつの目安です。
ただし、合格を左右するのは合計時間そのものよりも、
- 分野ごとに時間配分にメリハリをつけているか
- 週単位で無理なく続けられるスケジュールになっているか
- 過去問・模試を計画的に使えているか
- 記録をもとに、足りない部分を軌道修正できているか
という「中身の設計」です。
「何時間勉強したか」ではなく、「本番レベルの問題で安定して合格ラインを超えられる状態になったか」を基準に、計画を立てていきましょう。
それでも、
「学習を1人で続けられるか不安・・・」
そんな人は、通講座も検討してみてください。
例えば、スタディングのFP講座なら、他の資格と比較しても格安です。

FP2級の難易度や3級との違い、試験内容について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】FP2級のレベルってどのくらい?3級との違いや難易度を1級FP技能士が解説



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